【小1・発達特性あり】相性診断とやる気診断で「キック力」と「自信の土台」を作り始めた事例|サッカー家庭教師の診断レポート

【小1・発達特性あり】相性診断とやる気診断で「キック力」と「自信の土台」を作り始めた事例
サッカー家庭教師こと「サッカー技術の病院」の谷田部真之助です。
がんばっているのに伸び悩んでいるお子さんの原因を、「教える」のではなく「治すように整える」ことを専門に、2万件以上の個人レッスンを行ってきました。
今回は、ASD・自閉スペクトラムの特性が見られる小学1年生のお子さんについて、「相性診断」と「やる気診断」からスタートし、キック力と自信の土台作りに着手した事例をご紹介します。
1.基本情報
- 学年:小学1年生
- 性別:男の子(お母さま談・本文中の「息子」より)
- ポジション:フィールドプレーヤー
- 特性:ASD・自閉スペクトラムの特性が見られる
- 診断レッスン種別:相性診断+やる気診断(キック力アップを入口とした相談回)
- 主なテーマ:キック力の向上を通した「自信のきっかけ作り」と、「楽しく・安心して取り組める環境」の再構築
2.主訴・お悩み
お母さまから伺った主なご相談内容は、以下の通りでした。
- ASD・自閉スペクトラムの特性があり、集団の中でのコミュニケーションや練習への入り方に不安がある。
- チームの中で「できること・できないこと」の差が周囲と比べてはっきりしてきている。
- その影響もあり、本人が自分に自信をなくしかけている。
- 今のチーム・今のやり方で続けて良いのかどうか、ご家庭として不安が大きい。
加えて、
- お父さんやコーチから、いわゆる「一般的なサッカーの常識」を強く教え込まれている。
- 「もっと前に行け」「もっとガツガツ行け」といったスタイルが、慎重なタイプ・感受性の強いタイプのこの子にはプレッシャーになっている。
その結果、「自分はダメなんじゃないか」という自己評価につながり始めていることを、お母さまは非常に心配されていました。
3.事前ヒアリング・背景整理
事前のヒアリングとレッスン前後のお話から、次のような背景が見えてきました。
- ASD・自閉スペクトラムの特性により、初対面の大人や新しい環境への警戒心が強くなりやすい。
- チームの中で、ガツガツ前に出られる一部の子と比べられる場面が増え、「自分は劣っている」という解釈が生まれやすい状況になっている。
- 「前に行け」「気持ちで負けるな」といった指導が、性格や特性に合う子には伸びやすい一方で、合わない子には自信を削る方向に働いてしまっている。
- 本来はボールを触れば楽しさが出てくるタイプで、運動神経も良いが、環境と声かけのミスマッチでその良さが表に出にくくなっている。
4.診断結果①:相性診断で見えたこと
相性診断では、単に「合う・合わない」だけでなく、次のポイントを丁寧に確認しました。
- 初対面の大人に対しての警戒具合と、安心するまでに必要な時間。
- 説明の入り方として、言葉・実演・一緒に動くのどれに一番反応が良いか。
- うまく行かなかったときの表情・身体の動き・切り替えの仕方。
- こちらの声かけに対して、どの距離感・どのトーンが一番安心できそうか。
お母さまにも気になっている点をその場で挙げていただき、
それを一つずつ確認しながら、声かけ・距離感・課題の出し方をその都度調整していきました。
その結果、
- 距離感とトーンさえ合えば、初対面でもこちらの意図をきちんと受け取れること。
- 押し付け型ではなく、「一緒にやってみよう」という並走スタイルの方が安心して取り組めること。
といった、「関わり方の方向性」が明確になりました。
5.診断結果②:やる気診断で見えたこと
やる気診断では、次の点にフォーカスして観察しました。
- どんな声かけで顔つきが変わるか。
- どのメニューのときに目が輝くか。
- 失敗したあと、どう声をかけると再チャレンジしやすいか。
- 「説明を長く聞く」のと「まずやってみる」、どちらがやる気のスイッチになりやすいか。
その中で、特に次の点がはっきりしました。
- 「できた!」がはっきり分かるメニューだと、やる気のスイッチが入りやすい。
- 成功と変化を目で見て実感できる内容のほうが、自信につながりやすい。
つまり、成果が分かりにくい抽象的な課題よりも、「変化が目に見えるメニュー」を入口にしたほうが、この子には合っているということです。
6.診断結果③:間違った「一般常識」による自信低下
今回のケースで印象的だったのは、お父さんやコーチの方々が教えている内容自体は、いわゆる「サッカーの一般常識」から大きく外れているわけではないという点です。
しかし、
- 常に前へ前へ、ガツガツ行くことだけが正解。
- 気持ちで負けるな、とにかく強く当たれ。
といったやり方は、
- 初めから前に出られる子
- 衝突や競り合いがそれほど怖くないタイプの子
にはハマりやすい一方で、
- 慎重な性格の子
- 感覚が敏感な子
- 発達特性があり、情報処理に時間がかかる子
には、「できない自分」を突きつけ続ける結果になりがちです。
今回のお子さんも、本来は運動神経が良く、ボールを触れば楽しくできるタイプです。
それでも自信をなくしていたのは、「サッカーの一般常識」が、この子の特性と噛み合っていなかった面が大きいと感じました。
7.介入内容:キック力と「楽しさ」を入口にしたレッスン
お母さまと相談しながら、今回はまず
「キック力」を自信回復の入口にする
という方針を取りました。理由は、
- キックは飛距離・スピード・音などの変化が分かりやすい。
- うまくいったときの「手応え」がお子さんにもお母さまにも伝わりやすい。
- 試合や遊びの中で、すぐに活かしやすいスキルである。
具体的には、次のポイントをお子さんのペースに合わせて整えていきました。
- 助走の向きと歩数
- 軸足の位置
- 足の振り抜き方
- 体重の乗せ方
このとき、単にフォームだけを修正するのではなく、
- うまくいったときの変化を一緒に喜ぶ。
- 「今の良かったね」「ここがさっきと違ったね」と、具体的にできた部分を言葉にして伝える。
- 難易度は「ギリギリ届くライン」に設定し、「できた!」を何度も積み重ねる。
といった形で、キック力と楽しさをセットで積み上げていく構成にしました。
8.Before/After:レッスン中に見られた変化
お母さまのお話では、チームの練習や試合では、
- ボールを持ってドリブルしてシュートまで行く場面は、ほとんど見られない
という状況でした。
ところが、この日の診断レッスンでは、
- 自然とドリブルからシュートまで持ち込む場面が見られた。
- キックの飛距離や音の変化に対して、自分から「もう一回!」とチャレンジする姿が出てきた。
- レッスンの後半になるほど、表情が柔らかくなり、ボールを触る時間を楽しめている様子が見られた。
レッスン終了後、お母さまからは、
「こんなに楽しそうにサッカーをしている息子を、久しぶりに見ました」
という、とても嬉しいお言葉をいただきました。
「サッカー=怒られる時間」から、「ボールを触れば楽しくできる時間」へ。
この日に目指していた一番大きな変化の第一歩を、一緒に確認できたと感じています。
9.ご家庭へのアドバイス・専門家コメント
今回のケースでお伝えしたかったポイントは、
「お子さん側の問題」ではなく、「やり方と環境の相性」の問題が大きい
ということです。
- 「前に行け」「ガツガツ行け」は、ハマる子もいれば、合わない子もいる。
- 発達特性や性格により、「一歩目を踏み出すまでに必要な時間」や「安心の条件」が違う。
- その違いを無視して同じ基準だけを押し付けると、せっかくの運動神経やセンスが表に出る前に、自信が削れてしまう。
逆に言えば、
- その子に合った声かけ・距離感・課題の順番を整えれば、
- 「自分にもできる」「やれば変わる」という実感を取り戻すことができる。
今回のお子さんについても、
- 谷田部やサッカー家庭教師のスタイルと、お子さんの特性が大きくズレていないこと。
- キック力を入口にすれば、自信回復のきっかけを作っていけそうなこと。
- 「できる実感」を増やす方向で進めれば、楽しさと上達を両立できそうなこと。
が確認できました。
今後は、この方向性に沿って、本レッスンの中で少しずつ肉付けをしていく予定です。
10.同じお悩みをお持ちの方へ(まずはLINEでご相談ください)
今回のケースのように、
- ASD・自閉スペクトラムなどの特性があり、サッカーとの付き合い方に悩んでいる。
- チームの中で「できる・できない」の差が見え始め、お子さんが自信をなくしかけている。
- 怒られ続けることで、サッカー自体が嫌いになってしまわないか心配。
といったご相談は、実はとても多く寄せられています。
決して、
- 親御さんの育て方が悪い
- お子さんに才能がない
という話ではありません。
必要なのは、
- その子に合った関わり方と進め方。
- 「できた!」を積み重ねる順番の設計。
サッカー家庭教師では、いきなり本格的な継続コースに入るのではなく、
今回のような「相性診断・やる気診断」だけのご相談もお受けしています。
- 東京23区(主に港区・渋谷区・世田谷区・新宿区・千代田区)での対面レッスン・診断
- 遠方からのスポットレッスン・相性診断
- オンラインでのご相談・アドバイス
にも対応しています。
「うちの子の場合はどうだろう?」というご相談だけでも大丈夫です。
まずは公式LINEからお気軽にご相談ください。
https://lin.ee/2OBJ6Q2
お子さんの「できた!」と「自信の芽」を、一つずつ一緒に育てていきましょう。

