ダイレクトパスが安定しない6年生 「ながら上げ症」と「遅れ症」の合併ケース
症例カルテ

1. 基本情報
- 学年:小学6年生
- 利き足:右
- 所属チーム所在地:沖縄県那覇市近郊
- 個人レッスン実施場所:沖縄県那覇市
2. 主訴(相談内容)
試合中のダイレクトパスが安定せず、ミスが多い。
中学年代に上がっても通用するダイレクトプレーを身につけたい。
3. 事前に疑われていた症状
- ダイレクト体被せ症・・・ボールを低くしたかったら体をかぶせるというまことしやかな民間療法的なアドバイス
- ダイレクト一種蹴り症候群
- 浮き玉全部足症
4. 実際の診断
プレーを確認した結果、以下の状態が重なっていると判断。
- ながら上げ症候群
- 遅れ症
- ダイレクト一種蹴り症候群(併発)
体を被せる問題や一種類しか蹴れない問題が主因ではなく、
「準備しながら上げる」「タイミングが遅れる」ことによる精度低下が中心だった。
5. 観察ポイント
- ダイレクト時にボールへ与えるエネルギーの方向
- 構えからインパクトまでの時間差
- 距離感と足の出し方の一貫性
6. 介入内容(処方)
まず、「ボールを返す=前に蹴る」ではなく「真横のエネルギーを与える」という考え方を整理。
- ボールに対する正しい構え
- 足を出すタイミング
- 距離感の取り方
あわせて、ダイレクト一種蹴り症候群への対応として、
- 2種類のダイレクトキックの基本形
- それぞれの使い分けの考え方
を整理し、反復確認。
7. 浮き玉への対応
浮き玉全部足症については、技術以前に「痛みへの恐怖」が原因。
- 胸・ももでの正しい当て方
- 当てる位置の明確化
- 恐怖感を減らすための段階的な練習方法
を伝え、安心して処理できる状態を作った。
8. 応用スキル
- 3種類のボレーキック
- ダイビングヘッドの形と使い方
- オーバーヘッドキックの基本形と実践での考え方
「難しい技」ではなく「再現できる形」として整理して終了。
9. Before / After
ボレーキックは見違えるほど安定。
浮き玉のコントロールが激変し、
ダイレクトプレーも状況に応じて自然に使い分けられるようになった。
10. 親御さんの声
アクロバティックなプレーは危険というイメージが先行していたが、
正しく理解すると、これほど簡単に再現できることに驚いた。
ボレーの威力も大きく変わり、とても満足しています。


