【サッカー】高く遠くへボールを蹴りたい!ロングキック蹴り方の基本と上達のコツ
ロングキックについての悩みが多く寄せられます。「高く遠くへボールが蹴れない」「人工芝だと蹴れるのに土だと蹴れない」「止まったボールは蹴れるけど動いているボールは難しい」などなど。今回はロングキックを蹴るときにつまずきやすいポイントから、蹴り方の改善、さらに最新の練習法を紹介します。
Contents
【基本】ロングキックの正しい蹴り方
サッカーを子どもたちに教えていると、頻繁に相談を受けることがあります。
それはロングボールを蹴ろうとしても「高さが出ない」「遠くに飛ばない」という悩み。
悩んでいる子たちの蹴り方は、だいたい「変」で、正しい蹴り方、足の形を教えると多くが出来るようになります。今回はその正しい蹴り方、足の形を解説します。
足の形は ①ボールの手前に足の裏は地面を踏む状態にします
②その時ヒザは伸脚のままで
③親指を地面につけた状態でヒザを蹴る方に向けます(かかとが自然と浮く)
この足の形で、「一歩踏み込み」「ボールの真下を蹴る」と、ボールは浮きます。
これがインフロントの蹴り方です。
正しいインフロントを知らない子がとても多く、パワーでボールを飛ばそうとするので、まずこの正しい蹴り方を知った上でリラックスして丁寧に蹴ることを心がけましょう。
【練習法】ロングキック 足の振り方と当て方
ロングキックを蹴るときの足の形・振り方・当て方をさらに詳しく(!)解説します。
蹴れない子はボールに当てるときの靴の角度を寝かしすぎていたり、立てすぎたりしています。正しい当て方は、親指の脇を地面につけ斜めにした感じで、そしてその脇の部分を地面と軽く擦る感じでボール蹴ります。
この蹴り方の練習をします。練習法は、親指脇を地面につけ、軽く弧を描きます。この動きを軸足を支点に回転しながらやってみます。コンパスを回すイメージです。
この回転を何度かやった上で実際にボールを蹴ってみましょう。一人でできる練習ですので、ボールを当てるポイント、足の振り方を身につけていきましょう。
【上達のコツ】ロングキックの蹴り方
ロングキックを蹴るときの立ち位置と助走を中心に解説します。
まず助走ですが、ボールを置いたところを頂点にした「正方形」を描き、その対角線上から助走を始めます。体は蹴る方向を向いたまま、左右左で踏み込み蹴ります。最初の左右は小さく、最後の左の踏み込みは大きく、助走はこの3歩がリズム的に良いでしょう。
試合中は止めたボールだけでなくボールを動かしてロングキックを蹴る場合も多くなります。その場合は、ボールをアウトで右に出しつつ、自分は下がって瞬間的に止まったときの「正方形」を作るイメージで、助走をすると良いでしょう。また蹴る瞬間、体が軸足側に斜めになるので、左手(左利きは右手)を開いてバランスを取るようにしましょう。息を整えてから蹴るのも重要です。
【上達のコツ】ロングキックの悩み解決
ロングキックの悩みの中でも「人工芝では上手く蹴れるのに土では上手く蹴れない」というのが多いようです。
まず上手くいかないという人の悩みの多くが「助走」について。助走はボールがあるところから後ろと左へ(左利きは右へ)直角に交わる線を引き、そこから斜め45度に引いた線上から助走をスタートします。このとき、ボールの方を向いていたり、足を閉じていたりということがないように。体は常に蹴る方向を向いたままで足を少し開いて立つようにします。助走は長すぎず3歩ぐらいでいけるようにします。
助走の最後は軸足がボールの真横に来るように、さらに蹴り足はボールの真下にまっすぐ入るようにします。ボールが高く上がらないという人は、ボールの手前を蹴っていたり、深く入りすぎていたりするので、「ボールと地面の接点を足で擦る」ようなイメージで蹴るようにしましょう。
「ボールと地面の接点を足で擦る」練習法としては、ボールを置く位置にボールの代わりに葉っぱを一枚置いて、葉っぱをスッと蹴る練習をします。これを何度やっても出来るようになると、安定して高さのあるボールを蹴ることが出来ます。また、この練習を土のグラウンドで練習すると、人工芝でも土でも高いボールが蹴れるようになります。ぜひ練習に取り入れてみてください。
【練習法】ロングキック 最新練習法!
ロングキックの最新練習法を3つ紹介します。
まず一つ目はどうしても力任せにボールを蹴ってしまう子のためのカラーコーンを使った練習法です。
ロングボールを一度蹴ってみて、ボールがあった場所にを一つ横にして、
それを蹴り足ですくい取ります。注意点としてすくい上げるときに体はカラーコーンを向かず蹴る方向を向いたままやること。蹴り足で上手くカラーコーンをコントロールできるようになると、力を入れずに高いボールが蹴れるようになります。
二つ目はボールの横に進入する際の重心について「ペンギン歩き」をキーワードに解説します。
【応用編】インフロントで50mロングキック
これはあくまで正しくインフロントキックが出来た上での応用編です。
50mもボールを蹴る機会は実戦上ほぼありませんので、これはグラウンドでの練習終わりに、チームや友だちとチャレンジ企画としてやると楽しいと思います。
50mロングキックのポイントは、遠くから踏み込んでしっかり止まります。止まったときの安定感も大切です。そしてもう一つ、胸を張ります。チョップキック気味(足の親指より甲に近い方にボールを当てる)に蹴った方が、より距離が出るようです。
50mもボールを飛ばす蹴り方は、距離・方向性どちらもコントロールが難しいようす。
実戦的でもありません。ただし、ボールをどこに当てどう蹴るとより遠くへ飛ぶのかを遊びの中で知るという点では良いかもしれません。機会があればやってみてください。
まとめ
「高く」「遠く」へボールが蹴れないという悩みは初心者ばかりではありません。
またロングボールの練習は広い場所でないとできないと思われがちですが、ボールを使わないロングキックの練習方法も解説していますので、谷田部の練習法を参考に「高く」「遠く」へ、思い通りのロングキックを蹴れるように練習してみてください。
2024.6月 追記
サッカーをしているときに、高く遠くにボールを蹴りたい!ロングシュートは、サッカーの基本的な技術の1つです。試合で使い方一つで、ビックチャンスが手に入るかもしれません。
ちなみにロングキックといっても種類があり、ディフェンスラインを狙うときに使う山なりになったものや高さやスピード重視のロングキックなどもあります。そのときの試合の状況に応じて使い分けるようにしてください。
ロングシュートの高さがでない、遠くに行かない問題についても足の形を変えるだけで確実に変わります。インフロントについて正しい認識をしていない子どもが多いのでパワーボールになっているケースが多くリラックスするだけでも変わってきますので、是非試してみてください。
また、基本ができるようになったら、インフロントで50mキックもやってみると楽しいと思います。距離や方向性のコントロールが難しいものの、遊び感覚で楽しめるといいですね。
2024.8月 追記
ロングシュートは、ゴールを奪うときに限らずディフェンダーに対して「シュートを打たれるかも…」と思わせて、ラインを上げることにも繋げられる方法です。
プレッシャーをほとんど感じないときや、ラインを低くしているときにも有利な方法になり、長距離でできるドライブシュートをマスターしたいときにも使えます。
ロングシュートでは、止まったボールは蹴れるけど動いているボールは難しい…と諦めてしまう人も少なくありません。まずは「蹴り方」に問題がないか?を今一度見直すようにしてみてください。
ロングキックができない子どもによくみられるのが、蹴り方に癖があったりちょっと変なケースです。そこに気付かないと何度練習しても、思い通りにはなりません。
紹介している練習方法を取り入れつつ、かっこいいロングシュートを決められるようにしていきましょう。