個人レッスン症例カルテ|小4・小6 兄弟|ボールを離した後の動きが止まる(オフザボール迷子)

症例カルテ|小4・小6 兄弟|ボールを離した後の動きが止まる(オフザボール迷子)

担当:谷田部真之助

1 基本情報

学年:小4・小6(兄弟)
ポジション:MF(チーム活動内で複数)
利き足:右

所属チーム所在地

埼玉県三郷市

個人レッスン実施場所

東京都渋谷区

2 主訴(親・本人)

親:ボールを出した後、次にどこへ行けばいいか分からず止まってしまう。味方の邪魔になっているように見える場面が増えた。
本人:パスを出すまではできるが、その後の正解が分からない。動くべき場所が毎回変わって感じて迷う。

3 症状チェック(現象の整理)

・パス後に立ち止まる、もしくは同じ場所に留まる
・動こうとしても「どこへ」が決まらず、遅れてしまう
・味方との距離感が噛み合わず、パスコースが消える
・相手の立ち位置でスペースが空いていても、使い方が分からない

4 事前ヒアリング(仮説の立て方)

多くのケースは「パス&ゴーが習慣化していない」が原因になりやすい。
ただ今回は、それ以前に「動き方に規則性(型)があると動けるタイプ」という特徴が強かった。
つまり、自由に判断して動けないのではなく、判断のための“基準”が未整備で止まっている可能性が高いと仮説を立てた。

5 診断メモ(最初に見えたズレ)

ズレの正体は「パスを出した後の次の役割」が都度ゼロからになっていること。
オフザボールを“気合”や“積極性”で解決しようとしても、本人の頭の中に再現できるルールがない限り、動きは安定しない。
そこで「4パターンの型」を先に入れ、状況に応じて選べるように設計し直した。

6 介入内容(ステップ・バイ・ステップ)

ステップ1:パスの後に「やること」を1つに絞る
最初から選択肢を増やすと迷うので、まずは「出したら、次の関係を作る」に統一。

ステップ2:オフザボール4パターンを“型”として再インストール
状況を見て判断する前に、判断できる材料(型)を入れる。

4パターン(本日の基準)

ステップ3:ボール保持者の見たい景色を先に理解させる
「ボールを持っていない側の動き」と「ボールを持っていない人の使い方」をセットで整理。
ここが噛み合うと、狙う場所(通す場所)、出すスペース、運ぶスペースが同時に整理される。

ステップ4:スペースの作り方を“相手の隙”として言語化
相手がボールへ寄る瞬間、視線が外れる瞬間、背中側が空く瞬間を合図にして動く。
3人目の動きは「直接のパスが通らない状況で、別経由で受ける」を作れるので、判断がシンプルになる。

7 Before / After(変化)

Before
・パス後に止まる、迷って遅れる
・味方との距離が噛み合わず、コースが消える
・空いているのに使えない

After
・パス後に「次の関係を作る」が自動で起きる
・型から選べるので、迷いが減って初速が出る
・自分が受けるだけでなく、味方を使って空間を作る動きが出る
・結果として、狙い所が定まり、キレのある動きが自発的に増えた

8 親の声(要約)

「ボールを出した後に止まらなくなった」「どこに行けばいいか迷う時間が減って、動きが早くなった」
「動き方の“理由”が分かったことで、家でも本人が言葉で説明できていた」

9 専門家コメント(谷田部所見)

オフザボールが苦手に見える子ほど、実は“判断が苦手”ではなく“判断の基準が未整備”なだけのことが多い。
このタイプは、型(規則性)を入れた瞬間に動けるようになる。
逆に「もっと動け」「パス出したら走れ」だけだと、本人の中で再現性が作れず、迷いが強化されやすい。
だから最初にやるべきは、走る量の話ではなく4つのパターンで判断の材料を整理して渡すこと

お問合せ

同じように「パスを出した後に止まる」「どこへ動けばいいか分からない」「チームで抽象的に言われて余計に迷う」
こういった悩みは、“動けるルール”を入れるだけで変わるケースが多いです。

個別に状況を見て、動きの基準(型)を整理し直します。
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