【サッカー】シュートの基本
サッカーを教えていると、サッカー漫画の一コマの様な「足を大きく後ろに振り上げ」てシュートする子がいます。また、シュートチャンスなのになかなか打てない子もいます。ここではシュートの基本的な蹴り方、基本的な考え方などをお話ししたいと思います。
【基本】インステップキックのシュート
初心者はシュートというと、強いボールが蹴りたいのでつま先でボールを蹴ろうとしてしまいます。当然つま先でのキック、トーキックはコントロールするのが難しいので、まず初心者はインステップのシュートを習得して欲しいと思います。
ここではこのインステップシュートの蹴り方についてお話しします。
まずインステップシュートは足の指のつけ根の上の部分でボールを蹴ります。ちょうど靴紐の結び始め辺りと覚えてください。ヒザを少し上げて、つま先が地面に着くか着かないかぐらいにすると、紐靴の結び始めあたりが、ちょうどボールの真ん中辺りに来ると思います。この形でボールを蹴ります。注意して欲しいポイントは、蹴るときスネが真っ直ぐ前を向いていること、そして蹴り足を後ろに振りかぶらないこと。この２点を意識してインステップシュートを蹴ってみましょう。
助走はボールを蹴る方向とボールを結ぶ線を後ろに真っ直ぐ伸ばしたポイントから走り込みます。最後の一歩を広く取り過ぎると、蹴り足を後ろに「置いてくる」感じになって、自然と蹴り足を後ろに振りかぶってしまいます。後ろに振りかぶると蹴る瞬間に地面を蹴ったり、しっかりミートしないことが多くなります。なので、そう蹴るのではなく、助走の最後の一歩もあまり大きく踏み込まずに「ボールのお尻」を叩くイメージ、そして走り抜けるイメージで蹴りましょう。慣れてくるとライナー性の強いシュートが蹴れます。ぜひ真似してみてください。
【基本】シュートの基本的な考え方
シュート練習のときコーチにゴールのサイドネットを狙えと言われたという人、結構いるんじゃないでしょうか。このように言われた人は「シュート=サイドネットへ蹴るもの」という意識を植え付けられて、いざという時にシュートを打つことを躊躇してしまうようです。
こんなシュートをためらってしまう人たちに、谷田部は声を大にして言います。
「シュートは枠の中に打とう！」
よく考えて欲しいのですが、ゴミをゴミ箱に捨てるとき、わざわざゴミ箱の枠ギリギリを狙って捨てる人っていませんよね。同じようにシュートも枠の中に打ってこそ意味があるんです！とにかく「シュートを枠の中に打つ」こと、これがシュートの基本中の基本の考え方になります。例えキーパーがいるからと言っても「枠外」へのシュートからは何も生まれません。まず枠内に蹴ること、そうすると例えキーパーにはじかれたとしても次のプレーに繋がる可能性が出てきます。
もっと気楽に考えてシュートを打ちましょう！
指導者の皆さん、親御さんにも伝えたいのですが、サッカーを始めたばかりのお子さんには、出来るだけ大きなゴールに向かってシュートを打つ練習をさせてあげてください。フットサルのゴールよりも少年用のゴール、少年用ゴールよりも一般用ゴールで。
まず子ども達に枠の中に蹴ればゴールを決められること、無理して強く蹴らなくても弱いボールでもシュートを打てばゴールできることから教えてあげて欲しいと思います。しばらくキーパーを立たせずにシュート練習することをオススメします。
【改善策】シュートのとき足を振りかぶる人の改善
シュートのとき足を後ろに振りかぶって強くボールを蹴ろうとするのは良くないということを最初にお話ししました。そう聞いて頭では解ったけれど、なかなか直せないというお子さんも多いのではないでしょうか。そういうお子さんの改善練習法をここではお話しします。
用意するのはミニカラーコーンを４、５個。空のペットボトルでもOKです。これを一列に並べ、端からケンケンのままひとつずつ蹴っていきます。出来るだけスピーディーに蹴るように！そうすると蹴り足をいちいち後ろに振りかぶる余裕もないので、ぶらっと垂らした状態の蹴り足を、前に振り出す感じで蹴れるようになります。もし蹴ったカラーコーンやペットボトルが上に飛ぶようだったら、それはまだ蹴り足を後ろに振りかぶってから蹴り上げるている証拠です。カラーコーンを前方に弾く様に、ひざ下の振りだけでコツコツ蹴ってみましょう。これは１人で出来る練習、遊びつつ出来る練習です。是非やってみてください。
まとめ
今回はシュートの基本についてお話ししてきました。蹴り方としてはインステップキック、そして注意すべきポイントは、足を大きく振りかぶらないこと、コンパクトに「ボールのお尻」を蹴ること。狙いすぎるとそれがプレッシャーになってシュートを打てなくなるので、まずはしっかりゴールの中にシュートを打つ練習から始めてください！
