今回はサッカーを始めたばかりの低学年のお子さんに正しい基本動作を知ってもらうための練習を3つ紹介します。ドリブル練習、キック練習、そしてパスを受ける・蹴る際の姿勢の改善法についてです。3つともお父さんお母さんと一緒に出来る練習になっていますので是非やってみてください。
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【基本】速攻上手くなるドリブル練習
自分は小学校の低学年でサッカーを始めたばかりだけど、サッカー日本代表の三笘選手や久保建英選手みたいにドリブルしてみたいって思っている皆さんのために、ここではドリブルの初歩的な問題を改善する練習法を紹介します。
まず最初に普通にドリブルをしてみます。上手い人はボールが足元に吸い付くようなドリブルになりますが、サッカーを始めたばかりの皆さんのドリブルは、ボールをポンと遠くに蹴って、そのボールを追いかける感じになっていることが多いです。
ボールが体から離れないようにドリブルするために、まずはリフティングしながらゆっくり走ってみます。リフティングしながら上手く前へ進むコツは、足を「前へ出す」ことです。この足を「前へ出す」という行為は、ドリブル中の足の動きと同じなので、この「リフティングしながら走る」ことがスムーズに出来るようになると、ドリブルのときも体からボールが離れることなくスムーズに出来るようになります。
ただし、低学年のお子さんの多くはリフティング自体が上手く出来ませんよね。なので、このリフティングの代わりに、練習相手にボールを腰の高さで前方に突き出すように持ってもらい、それをドリブルする側の足で10回連続で蹴ってみます。
この動きはリフティングと同じような「足を前へ出す」動きになります。これを連続でやった後にドリブルをしてみると、最初よりは足が前へスムーズに出て、正しくドリブルできていることが実感できると思います。
この練習はドリブルをする感覚を身につけるための練習ですので、スムーズにドリブル出来るようになるまで繰り返しやってみると良いでしょう。ボールを持つ相手は特にサッカー経験者である必要もありませんので、付き添いのご家族にやってもらうのがオススメです。またボールの代わりに格闘技用のミットを持ってもらい、それを蹴るのでもOKです。
【基本】キック力を改善する練習法
ドリブルの次はシュート練習です。
サッカーを始めたばかりの低学年の子は例えばシュートをする際、とにかく助走を長く取って、勢いよく蹴ろうとします。でも、いざボールを蹴ろうとするときにタイミングが合わず、
①ボールの横で急停止して
②足を後ろに大きく振りかぶり
③蹴るときに体をひねって
蹴る、ということになります。
谷田部はこの3つの動作を上手く蹴れない「三種の神器」と呼んでいます(笑)。これでは強いシュートを蹴ることができません。
そこでどのような練習をすると強いシュート(キック)が蹴れるようになるのかというと、「スピードを上げた状態」で「遠く」から「強く」踏み込んで蹴ることを谷田部は指導しています。ただ、低学年のお子さんは理屈よりも体で覚えることが重要です。そのため次のような練習を今回ご紹介します。
まずマーカーコーンを5つ用意してください。そして最後のマーカーを右足で踏んで、左足でボールの手前に着地して右足で蹴ることが出来るように、マーカーコーンを縦にずらっと歩幅に合わせて配置します。特に5つ目からボールの間隔は、「遠く」から「強く」踏み込むため、マーカーコーン間の1.5〜2倍ぐらい間隔を空けて置くようにします。
最初はゆっくり、少しずつスピードを上げていきましょう。子ども達にとって、マーカーを踏む行為はとても楽しいので夢中になってやりますが、多くの子が5つ目のマーカーを右足で踏んだ後、左足を「前に強く踏み出す」ことがうまく出来ません。これは右足で強く蹴ることばかり意識しているので、左足の踏み込み(着地)がおろそかになってしまうからです。なので「左足」を「大きく前」へ「強く踏み込む(着地する)」ことを意識して練習してみましょう。
【基本】パスを受けるとき・出すときの体の使い方の改善
パスを受けるとき・パスを出すとき、足だけ横に出して処理しようとしている子をよく見かけます。こんな感じでやっていると、ボールコントロールの点だけでなく腰を悪くする危険さえあります。
これを改善する練習はとても簡単!両足を肩幅に開いた状態で、左右、斜め前、斜め後ろにピョンピョン跳びます。次に右足を軽く浮かせた状態で、同様に左右、斜め前、斜め後ろに跳んでみます。
これはパスを受けるとき、必ず体ごとボールに付いていく練習になっています。何度か上の動きをやった後にパスを出してもらい、同様の動きをしてみるとよくわかるでしょう。右足をボールの方に動かしつつ同時に体も同じ方向に移動するので、正しい姿勢でボールを受け、そして蹴ることが出来るようになり、ミスも減ります。
自分の体をパスコースに運ぶことを意識しながら練習してみましょう。注意すべきポイントは蹴るときに足を後ろに大きく振りかぶらないこと!コンパクトに前へ蹴り出すイメージでやってみましょう。逆足も同様に練習してみるといいでしょう。
【おまけ】足技をひとつ紹介
低学年でやってほしいドリブル練習、シュート練習、パスを受けるとき・出すときの姿勢の改善法を紹介しました。最後に足技をひとつおまけで紹介します。
足技はキックフェイント。このキックフェイントがひとつできるだけで、相手を交わしシュートまで行くことが出来るようになります。サッカーがより楽しくなりますので、ぜひ習得してください!
2024.6月 追記
小学生になりサッカーを始めるお子さんも多いと思います。
プロのサッカー選手のプレーを見て憧れている子どもにこそ、覚えて欲しい基本を紹介しています。ドリブル一つにしても、初心者のときはボールを蹴って追いかける状態になってしまい、思うようにボールを移動させることができません。
この状態では、相手にボールを取られてしまいます。上手い選手は足元にボールがあって、吸い付いているような動きになります。リフティングでボールを運びたいと思っても、上手にできないときは足を前に出すを意識してドリブルをしてみてください。
また、自宅などでできる練習方法としてカラーコーンを使った練習にも挑戦するのをおすすめします。シンプルな練習なので小学生の自主トレにも使えますし、親子で練習したいときにも使えます。
基本をしっかりと身に付け応用しながら上達に繋げるようにしてください。
2024.8月 追記
サッカーの基本中の基本でもある「ドリブル練習」は、相手プレイヤーをかわしつつ、攻撃のチャンスを作る技術です。ドリブルが上手くいかないと、つい下向きにボールばかりを見るようになってしまいます。
ドリブルをしているときは、周囲を観察するためにも”顔をあげること”を意識してみてください。どうしたらパスできるのか、スペースや攻撃の進め方などを考えていきます。
ドリブルは軸足でのみ練習してしまいがちですが、できれば両足でできるようにしておくのがベストです。両足でドリブルができるようになると、前後左右のどの方向でも動けるようになります。相手が予測できないような動きができるドリブラーを目指したいものです。
ドリブルの練習に慣れてきたら、徐々にスピードを上げて実践的なスキルを身に付けていきましょう。繰り返し練習すれば、技術の向上にもなりますし、ピッチ上でのパフォーマンス力の向上になります。丁寧に練習していくことが大切です。