私が5分見れば分かること〜上手い選手ではなく、伸びない原因を見ています。〜

こんにちは
谷田部です

レッスンを始めて5分ほどすると、保護者の方からこんなことをよく言われます。

「先生、もう分かるんですか?」

答えは、

「はい。」

もちろん、その選手のすべてが分かるわけではありません。

将来どこまで伸びるかを5分で決めることはできません。

しかし、

「今、何が成長を止めているのか。」

「最初に何を改善すればいいのか。」

ここは5分あればかなり見えてきます。

多くの方は、

「そんな短時間で技術を見抜いているんですね。」

と思われます。

でも違います。

私は技術を見ているのではありません。

原因を見ています。

今日は、その違いについてお話しします。

仕事もサッカーも求められるのは再現性

仕事ができる人とは、どんな人でしょうか。

頭が良い人でしょうか。

才能がある人でしょうか。

私は違うと思っています。

仕事とは、どんな環境でも期待されたパフォーマンスや結果を出せることです。

担当が変わっても。

会社が変わっても。

忙しくても。

予想外のことが起きても。

その中で結果を出し続けられる人が、本当に仕事ができる人です。

サッカーも同じです。

相手が変わる。

ピッチが変わる。

天候が変わる。

プレッシャーが変わる。

それでも自分のプレーを発揮できる選手が、試合で活躍します。

つまり私が見ているのは、

「再現性」

です。

一回だけできたプレーではありません。

何度でもできるプレーです。

だから私は一回の成功では判断しない

レッスン中に良いプレーが出ても、私はそこで終わりません。

必ず、

「もう一回やってみよう。」

と言います。

なぜなら、

一回できたことと、

身に付いたことは違うからです。

たまたま相手が来なかった。

たまたまボールが良い場所に来た。

たまたまタイミングが合った。

これでは試合で再現できません。

試合は毎回状況が変わります。

だから私は、

環境が変わってもできるのか。

相手が変わってもできるのか。

プレッシャーがあってもできるのか。

そこを確認しています。

私が最初に見るのは技術ではない

ここが一番勘違いされるところです。

私は最初に、

シュートを見ません。

ドリブルも見ません。

キックフォームも最後です。

最初に見るのは、

  • ボールとの距離
  • 身体の向き
  • 足の置き場所
  • 相手との距離
  • どこを見ているか

そして、

「なぜ、そのプレーが再現できないのか。」

という原因です。

私は、

「この子は下手だ。」

とは考えません。

「この子は、できない形でプレーしている。」

そう考えます。

だから技術を教える前に診断します。

原因が違うのに練習だけ増やしても、できない形を繰り返し練習するだけだからです。

技術ではなく原因を切り分ける

例えば、

「ドリブルで抜けません。」

という相談を受けたとします。

一般的には、

「ドリブル練習を増やそう。」

となるかもしれません。

でも私は、まず受ける前を見ます。

  • 身体の向きはどうか
  • 相手との距離はどうか
  • ボールとの距離はどうか
  • 見る場所はどうか

そこを確認すると、原因はドリブル技術ではなく、受ける前の準備だった。

そんなケースは珍しくありません。

だから私は、技術名から入りません。

原因から入ります。

そこが、一般的なレッスンとの一番大きな違いです。

ここから先は診断の中身をお話しします

ここまで読んで、

「原因を見ることが大切なのは分かった。」

そう感じていただけたと思います。

では、実際に私は5分間で何をどんな順番で見ているのか。

なぜその順番で原因を切り分けるのか。

そして、保護者の方でも試合を見ながら確認できるポイントは何なのか。

ここから先は、私が普段レッスンで行っている診断の中身をお話しします。

~ここから会員限定~

私が5分で確認する順番

私には毎回変えない順番があります。

それは、経験だけで決めたものではありません。

2万件以上の個人レッスンを通して、原因を切り分けるためにたどり着いた順番です。

  1. ボールとの距離
  2. 身体の向き
  3. 足の置き場所
  4. どこを見ているか
  5. 相手との距離
  6. 力を入れるタイミング
  7. 怖さや迷いがプレーを止めていないか

この順番で確認すると、技術だけでは見えない原因が見えてきます。

だから私は、いきなり蹴り方やドリブルを修正することはありません。

まずは、なぜそのプレーになってしまうのかを診断します。

原因が違えば、処方も変わる

例えば、シュートが飛ばない選手がいたとします。

一般的には、

「もっと強く蹴ろう。」

という練習になるかもしれません。

でも私は、すぐにはそう考えません。

身体の向きが原因なのか。

軸足が原因なのか。

ボールとの距離なのか。

見る場所なのか。

怖さから思い切り振れていないのか。

それとも、力を入れるタイミングなのか。

原因が違えば、処方はすべて変わります。

病院で頭痛の原因が違えば薬が変わるように、サッカーも原因が違えば練習内容は変わります。

だから私は、教える前に診断をします。

私は失敗を見ています

保護者の方は、成功したプレーに目がいきます。

もちろん、それも大切です。

でも私は失敗を見ています。

なぜなら、失敗には必ず原因があるからです。

ボールを奪われた。

シュートが浮いた。

トラップが流れた。

その瞬間だけでは判断しません。

私は数秒前まで戻ります。

受ける前はどうだったか。

身体の向きはどうだったか。

相手を見られていたか。

準備はできていたか。

そこまで戻ると、本当の原因が見えてきます。

だから私は、失敗を責めません。

原因を探します。

保護者が試合で見るべきポイント

試合が終わると、

「今日は何点決めたの?」

「今日は勝ったの?」

そんな会話になることが多いと思います。

もちろん、それも大切です。

でも、もしお子さんの成長を見たいのであれば、こんな見方もしてみてください。

  • 同じプレーを何回再現できたか
  • 受ける前の準備はできていたか
  • 相手が変わっても同じ判断ができたか
  • 慌てた原因は何だったか
  • 失敗の原因は技術だったのか、それとも準備だったのか

この視点で試合を見ると、お子さんの成長が結果だけではなく、過程でも見えるようになります。

練習とは、できることを増やす時間ではない

私は、練習とは技術を増やす時間だとは考えていません。

練習とは、

どんな環境でも同じプレーを再現できるようにする時間です。

相手が変わっても。

ピッチが変わっても。

試合でも。

緊張していても。

その状況でも自分のプレーを出せるようになること。

それが、本当の意味で練習をしたと言える状態です。

だから私は、同じ練習を何百回も繰り返すより、条件を変えながら再現できるかを確認します。

まとめ

私は5分で技術を見抜いているわけではありません。

5分で原因を切り分けています。

技術。

身体の使い方。

認知。

判断。

環境。

その中で何が成長を止めているのかを整理します。

だから、同じ悩みでも全員に同じ練習を出すことはありません。

原因が違えば、処方も変わるからです。

私は上手い選手を探しているのではありません。

伸びない原因を探しています。

そして、

「できない子」ではなく、「できない形になっている子」を見ています。

その形が変われば、プレーは変わります。

プレーが変われば、再現性が生まれます。

再現性が生まれれば、試合でも自分の力を発揮できるようになります。

だから私は、今日も技術を教える前に診断から始めています。

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