小学2年生でもできる!体の大きい相手からボールを奪うコツと「自分で仕掛ける」第一歩
こんにちは。サッカー家庭教師こと、「サッカー技術の病院」をコンセプトに個人レッスンを行っている谷田部真之助です。
日本で初めてサッカーの完全マンツーマン指導を専門としてスタートし、これまでに個人レッスンは2万件以上。
発達特性のあるお子さんや、チームではうまく伸びていかなかったお子さんを中心に、「教える」のではなく「直す」というスタンスで、動きや技術の土台から整えるお手伝いをしています。
今日は、その中の一つ、小学2年生の男の子の個人レッスンについてのご報告です。
今回のご相談内容と、最初に見えた課題
今回のお子さんは小学2年生の男の子。
もともとのご相談は、
- シュートをもっと強く打てるようになりたい
- キック力をつけたい
というところからスタートしました。
低学年のお子さんの場合、一番分かりやすい悩みとして「ボールを強く蹴りたい」「遠くまで飛ばしたい」というテーマが出てくることが多いです。
ただ、実際にプレーを見ていくと、キック力以外にも、試合の中での「守備」と「攻撃」の両面に、非常に大きな伸びしろがあることが見えてきました。
特に目についたのが、
- 自分の体より大きい相手からボールを奪うときの体の使い方
- ボールを持ったときに、良いパスは出せるのに、自分からはあまり仕掛けないところ
という2つのポイントでした。
体の大きい相手に「正面からぶつかってしまう」クセ
まず守備の場面では、自分よりも体の大きい相手に対して、正面から体をぶつけにいってしまうというクセがありました。
ボールを奪いに行くときに、どうしても「正面同士でぶつかる形」になってしまい、
- お互いにバランスを崩しやすい
- 体のぶつかり合いだけになってしまう
- 結果としてボールまで足が届かない
といった状況が多く見られました。
サッカーはコンタクトのあるスポーツなので、「当たり」そのものが悪いわけではありません。ただ、
「ただぶつかる」ことと、「ボールを奪うために体を使う」ことは、まったく別物です。
パスはうまい。でも「自分で仕掛けない」もったいなさ
一方で攻撃の場面を見ると、実はこの子はパスのセンスがとても良いタイプです。
- 味方の足元にしっかり通すパス
- 周りをよく見て、空いている人を見つける目
こうしたものは、すでに低学年とは思えないくらい持っています。
ですが、その分、
- ボールを受けても、すぐにパスで終わってしまう
- 1対1の場面でも、あまり自分から仕掛けない
という傾向もありました。
もちろん、パスがうまいことは大きな長所です。
ただ、今後の成長を考えると、
「良いパスを出せる選手」+「自分でも仕掛けられる選手」
の両方を持っているほうが、将来的にプレーの幅が大きく広がります。
お父さんからの嬉しい一言:「試合で踊っちゃうくらい調子がいい」
今回はお父さんが連れてきてくださったのですが、レッスン前の会話の中で、とても嬉しいお話を聞かせていただきました。
「あれから動きがだいぶ良くなってきて、試合でもかなり自分で仕掛けるようになってきました。
調子が良すぎて、たまに試合中に本人が踊っちゃうくらいなんですよ(笑)」
こういう話を聞けるのは、本当に嬉しい瞬間です。
動きが良くなってきていることに加えて、
「サッカーが楽しくて仕方ない」という状態になってきているということでもあります。
実際、プレー中の表情にも余裕が出てきており、
前よりも「自分からやってやるぞ」という雰囲気が強くなっているのが、姿勢や動きからもしっかりと伝わってきました。
守備テーマ①:「体の向き」と「下から行くボールの奪い方」
今回のレッスンでは、まず守備の中でも、
「体の向き」と「ボールの奪い方」を整理するところからスタートしました。
これまでは、相手に対して真正面から向かっていき、そのまま正面同士でドンとぶつかってしまう形が多く見られました。
そこで、守備の「形」として、次のようなポイントを意識してもらいました。
◆守備の型:体は少し斜め、足は下から出す
- 相手と一直線で向かい合わず、少し体を斜め(半身)にする
- 真正面からぶつからず、少し角度をつけて寄せていく
- ボールに足を出すときは、上から振り下ろすのではなく、「下からスッと差し込む」ように出す
この「体を斜めにする」という考え方は、これまで本人の中にはありませんでした。
まだ小学2年生なので、本来であれば少し難しい内容です。
それでも、実際に何度も動きを一緒に確認しながら、
「体を斜めにする → ボールとのラインが合う → 下から足を出してボールだけ奪う」
という一連の流れを、短い時間の中でしっかり身につけることができました。
結果として、
・なぜ下から足を出すとボールが奪いやすいのか
・なぜ体をまっすぐではなく、少し斜めにして構えたほうがいいのか
といった部分を、ただ「言われたからやる」のではなく、
自分の体で理解できたのが、今回とても良かったポイントの一つです。
守備テーマ②:相手への対応時の「パスコースの切り方」
もう一つ、守備面で整理していったのが、
「相手がボールを持っているときのパスコースの切り方」です。
ここは、「下から行くボールの奪い方」とは別のテーマとして扱いました。
相手に寄せにいくとき、ただボールだけを見て飛び込んでしまうと、
相手は簡単に横や後ろの味方にパスを出してしまいます。
そこで今回は、
「寄せながら、相手の出したいパスコースを一つ消す」
という考え方を入れていきました。
具体的には、
- 相手の正面ど真ん中ではなく、少しズレた位置から寄せる
- 片側のコースが通りにくくなるように体の向きを調整する
- ボールを奪いに行くときと、「今はコースを消すだけ」というときの違いを感じてもらう
という形で、「相手への対応の仕方」としてのパスコースの切り方を整理しました。
ここはまだ始めたばかりですが、
「ただ追いかける守備」から「考えて相手を限定する守備」へ、一歩目が踏み出せた感触があります。
攻撃テーマ:「パスだけで終わらず、自分で仕掛ける」
守備の整理と同時に、攻撃面でも大きなテーマを一つ設定しました。
それが、
「良いパスで終わるだけでなく、自分で仕掛ける回数を増やす」ということです。
これまでは、
- ボールを受ける → すぐパス
- 安全な選択を優先しすぎて、チャレンジが少なくなる
という傾向がありました。
そこで今回は、
- 1対1の練習では「あえてパス禁止」にして、自分で突破することをゴールにする
- ボールを奪ったら、自分で運びきるところまでチャレンジする
- 失敗してもOKなので、とにかく「仕掛けてみる」回数を増やす
というルールの中でトレーニングを行いました。
レッスンが進むにつれて、
- 自分から仕掛けに行くプレーが増えてきた
- フェイントや方向転換を使いながら前に進もうとする意識が強くなった
- プレー中の表情もどんどん明るくなっていった
といった変化が見られました。
お父さんの「試合中に踊っちゃうくらい調子がいい」という言葉通り、
プレーそのものを楽しみながら、いい意味で「やんちゃにチャレンジできている」状態に近づいてきています。
キック力も着実にレベルアップ中
もともとのスタート地点である「キック力をつけたい」というテーマについても、少しずつ変化が出てきています。
レッスンの中では、
- 助走の取り方
- 軸足の位置
- 足の振り抜き方
- ミートする場所(どこをどの面で蹴るか)
といった基本の「型」を何度も確認してきました。
その結果、
- 当たりそこないのキックが減ってきた
- 狙った方向にしっかり飛ばせる回数が増えてきた
- インステップだけでなく、インサイドキックの質も上がってきた
といった変化が、プレーの中でハッキリと出始めています。
今後の方向性と、伸ばしていきたいポイント
現時点では、
- 機動力(ピッチ内での動きの量と質)
- 守備の型(体の向き、下から行く奪い方、相手への対応時のパスコースの切り方)
- 自分で仕掛ける勇気と判断
- キックフォームとボールの飛ばし方
この4つを柱にしながらトレーニングを積み重ねている段階です。
今後は、実際のチームの試合の中で、今回身につけた
- 体を斜めにする守備の型
- 下から足を出してボールだけ奪う感覚
- 相手への対応時のパスコースの切り方
- パスだけで終わらず、自分で仕掛けるチャレンジ
がどのように生きてくるかを一緒に確認しながら、さらに細かく調整していきたいと考えています。
同じようなお悩みをお持ちの保護者の方へ
今回のケースのように、
- 体の大きい相手に当たり負けしてしまう
- ボールを奪いに行くと、ただぶつかるだけになってしまう
- パスは出せるけれど、自分から仕掛けるプレーが少ない
- 守備のときに、どの向きで構えればいいのか分からない
というお悩みは、小学生年代ではとても多く寄せられます。
サッカー家庭教師の個人レッスンでは、
「根性論」ではなく、体の構造や動きの仕組みから技術を分解し、
一人ひとりに合った形で“直す”ことを大切にしています。
もしお子さんが同じようなことで悩んでいたり、
「今のチームやスクールでは、なかなかそこまで見てもらえていない」と感じる部分があれば、
一度ご相談いただければと思います。
お子さんの現状と目標を伺った上で、
「今、どこから整えると一番変わりやすいか」を一緒に整理していきます。
まずはお気軽にご相談ください。

