サッカーにおいて守備の戦術的理解をするとしないとでは大きく差が出ます。
また、チームで守備のオーガナイズが整っているチームは失点数、結果に大きく差が出ます。
今回は、守備の中でも基礎となる原理原則とそれを取得するためのトレーニングを紹介していきます!
Contents
原則とは何か?その重要性
原則とは”多くの場合に共通に適用される基本的なきまり・法則。”のことです。
ではサッカーにおける原則とは何でしょう?それは、チーム、プレーでの判断の基準です。
原則を理解していないと、選手は判断する基準がなく、良いプレーをすることはできません。
また、育成年代のうちに原則の理解をしておかなければ、その後の選手の成長に大きく差が出ます。
原則とはそれほどに重要です。
守備の原則
前項では守備と原則の重要性について話しました。
以下では守備の原則を4つに分け、基本的支柱として考えていきます。
1,パスコースを切る
相手のパスコースを切る=相手の選択肢を減らすことになります。
パスコースを切る→相手の選択肢を減らすことができる→プレーを遅らせることができる。
ここで重要なことは、適切なポジショニングを取り続けることです。
2,顔を下げさせる
顔を下げさせることで、相手の視野を狭め、プレーに制限をかけることができます。
顔が下がることでボール付近しか見ることができないため、守備者が近づいてきても気づくことができません。
また、ボールホルダーが冷静な判断ができないようなスピード、距離感でプレッシングをかけることが重要です。
3,(奪いたい場所)に誘い込む
これはチームによって奪いたい場所が違うので一概にここと言うことはできません。
特に多いのがサイドに追い込む(サイド圧縮)です。
1対1の状況であれば、サイドに追い込み、相手のプレーに制限をかけることが重要です。
また、相手の利き足ではない方に追い込むと、ミスを誘発しやすくなります。
4,奪う
奪うだけで完結してしまうと上手くいきません。
相手のミスや隙を見逃さず、適切なタイミングでボールを奪うことが重要です。
では、適切なタイミングとはいつでしょうか?
1つの基準となるのが、ボールを奪った後に攻撃に繋げられるかどうかです。
ボールの奪い方には2種類あり、良い奪い方、悪い奪い方があると考えます。
守備の優先順位
もう1つ理解しておかなければならないことが優先順位についてです。
こちらは原則と大きなつながりがあり、チーム内で共通認識がないと守備の質に大きく差がでます。
ボールを奪うのかゴールを守るのか
大きく分けると、ボールを奪うこととゴールを守ることの2つに分類することができます。
細かく分ければ、もっとありますが、ここでは割愛します。
また、ここで優先順位を決める判断基準は、1、ボールホルダーの状態と2、ボールホルダー付近の数的優位の状況です。
まず、ボールホルダーが攻撃方向に対して、後ろ向きや顔が下がっているなどの悪い状態だとボールを奪いやすいです。
また、ボールホルダー付近で数的優位を作ることができれば、ボールを運ぶスペースがなくボールを奪いやすくなります。
こちらも、チームによって優先順位は変わるので、一概にこれと決めることはできません。
守備の原則をテーマとした実践的なTR方法
前項までを読んでいただき、守備についての理解は深まりましたでしょうか?
もちろんこちらを理解しただけでは選手の守備は向上しませんので、実践的なトレーニング方法についてご紹介していきます!
個人TR
1対1の守備
目的: 1対1の状況での守備力を向上させ、適切なポジショニングとタイミングを学ぶことができる。
オーガナイズ:
- サイズ:10m×10m
- ルール:
- ボールがコート外に出るか、どちらかがゴールしたら終了。
- ポイント:
- 正しいポジショニングを維持し続ける。
- プレッシャーのかけ方と奪取のタイミング。
グループTR
2対2の守備
目的: 2対2の状況での守備の連携を学ぶことができる。
オーガナイズ:
- サイズ:20m×20m。
- ルール:
- ボールがコート外に出るか、どちらかがゴールしたら終了。
- ポイント:
- コミュニケーションを取りながら、チャレンジ&カバーをする。
- プレッシャーのかけ方とボールの奪い方。
- ボールを奪取したら、素早く攻撃する意識を持つ。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は守備の原則、優先順位にフォーカスして記事を書いていきました。
守備の原則はパスコースを切る 、顔を下げさせる、(奪いたい場所)に誘い込む 、奪うの4つに分けることができます。
これらを基準にして考えることで、選手はプレーの判断基準ができ、プレーしやすくなります。
また、守備の優先順位はゴールを守るのか、ボールを奪うのかの2つを原則と組み合わせることで、さらに選手のプレーは改善できます。
選手は基準を持つことで、個人、チームとしても守備の質が上がります。
ぜひ、指導する際は以上のことを試してみてください!