【サッカー】ポジショニングの基本
サッカーでは味方がボールを持っていて、自分はボールを持っていないとき、どこにいればいいのかが重要になってきます。初心者の頃はゲーム中のポジショニングについてまだ理解が足りないので、よくコート内で「迷子」になってしまうものです。今回はそんなポジショニングの基本と練習法を解説します。
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【基本】ポジショニングの基本
マイボールでボールホルダーと自分の間に敵がいるというのは、試合ではよくあるケースです。こんな時コート上で迷子にならないといいのですが、自分とボールホルダーの延長線上のさらに遠くへ走り出したり、逆にボールホルダーに近づいて横並びでボールを受けようとしたり、サイドに張り付いたまま動かなかったり……サッカーのポジショニングとしてはNGをやっちゃいがちです。なので、ここではポジショニングのポイントをいくつか挙げてみたいと思います。
①敵の陰に立たない、ボールホルダーが見えない位置に立たない
②ボールホルダーの横のポジションはNG、斜め前方のポジションをとる
③ボールホルダーからのインサイドパスが受けられるぐらいの距離感
④ボールホルダーに体を向けてパスを受けやすい体勢にする
⑤ボールを持っている人の視野に入るように動く
初心者の頃は大まかにこの5つのことを意識したポジショニングをするといいでしょう。
「敵の陰にならないように」「ボールホルダーが見えない位置に立たないように」と頭では分かっていてもゲーム中は人も動くので当然「陰」になったり「見えない位置」になったりというのはよくあることです。そんな時は積極的に「見える位置」に動き直しましょう。
また、ボールホルダーの横でなく、斜め前方でポジションをとるのですが、出来ればボールホルダーをマークしている敵よりも高い位置が取れるようにします。その時ゴールとボールホルダーがしっかり視野に入るポジショニングを意識しましょう。
サッカーですから、ボールホルダーのマークの他にも数人中盤で守備をする相手がいます。そんな時どこにいればいいかというと、「敵と敵の間の奥」にポジショニングするようにしましょう。またサイドラインと敵の間でもOKです。そのスペースが潰された場合は同じ場にとどまらずに、次の「間」を探し狙うことが重要になります。
そして最後に何より重要なのが、自分はボールがもらえるポジションにいても、仲間がそれを感じていなかったらボールは回ってきません。なので練習の時から味方同士で、この「間」についての共通意識を持つようにコミュニケーションを取りましょう。
【基本】パスの出し手から見たポジショニング
ここまでパスの受け手を中心にポジショニングの話をしましたが、ここではパスの出し手を中心に改めてポジショニングの整理をしたいと思います。
まずパス出しの際、横の味方にパスを出した場合、ボールホルダーに付いている敵にボールをカットされる可能性があります。そして、そこでボールをカットされた場合、その時点で敵に抜かれた状況になっていて、ボールホルダーもカバーできません。なのでボールホルダーは横パスは避けた方が良いので、味方には斜め前方にポジショニングしてもらわないと困ってしまいます。ボールの受け手の立場から前の章では横パスはダメという話をしましたが、パスの出し手からはこんな理由で横パスは出せないということになります。
そしてボールホルダー的には味方には斜め45度ぐらいの位置にいてもらうとパスを通しやすいということも一つ付け加えておきます。この斜めへ出したパスが敵にカットされたとしてもまだ「抜かれ」た状態にはなっていたいので、パスの出し手もすぐカバーへ行けます。リスク管理の点でも斜めのパスはとても有効になるので、受け手は斜め前方を意識してください。距離感としてはサッカーボールを軽くキャッチボールできるぐらいがいいでしょう。
もうひとつ、ボールホルダーに敵が詰めてきた場合、前方へのパスという選択肢がなくなります。この場合、バックパスが選択肢として挙げられますが、バックパスをするにしても真後ろの味方へのパスはボールをカットされればゴールへ直結するので、バックパスをするとしたら後方で左右に開いた味方へのパスになります。これはぜひ覚えておいてください。
また左右に開いた味方はボールホルダーの動きに合わせて左右上下へ動かなければなりません。練習時から連動した動き、ポジショニングを意識しましょう。
【練習法】ポジショニングをよくする練習法
ポジショニングをよくするためのマーカーを使った練習法を紹介します。
大きな「田」を描くように、真ん中を除くポイントにマーカーを8枚、2〜2.5m間隔で並べ、4つの四角に区切ります。そして中央部分にもうひとつ1m四方のブロックを4枚のマーカーで区切ります。
練習は別々のブロックに2人が入り、手でボールをパスしたら違うブロックへ移動するというのを繰り返します。相手の動きと自分の移動する先を予測しながらのキャッチボール。マーカーを敵だと考え、敵の側でボールの受け渡しをしないように出来るだけ区切られたブロックの真ん中でプレーしましょう。パスを受ける際、相手と正対してやることを心がけましょう。
繰り返してやることで、コート内で迷子にならず、ゲーム中のポジショニングも良くなります。ぜひ練習に取り入れてみてください。
【応用】3人目のポジショニング
動きながらのキャッチボールは2人でやる場合ボールを持った人が向いた方向へもう1人が動くことでスムーズにやることができます。逆にボールが受ける方が先に動いてボールを要求してもスムーズにキャッチボールが出来ます。また両手でボールを投げ渡す距離感だと、インサイドキックでのパスミスもほぼありません。
では3人になったらどうでしょうか?初心者がゲーム中に迷子になるのはだいたいこんな時ではないでしょうか?2人目の人へのパスの際に3人目の人が「その次のパス」を意識して動けているかどうかがポイントになります。
この場合の練習も2人でやるときと同じように、3人で両手を使ったキャッチボールでパス回しをしてみましょう。注意するポイントは常に自分の視野に2人を入れた状態でポジショニングをすることです。離れると2人を視野の中に入れることは簡単ですが、そうすると両手でのキャッチボールが難しくなります。この距離感も意識しながら練習してください。
そして慣れてきたら3人を4人に、4人を5人にして練習してみましょう。人数が増えても3人でのパス回しが基本です。さらに慣れたらキックでパス回しをしてみましょう。
まとめ
今回はポジショニングについてお話をしました。ポジショニングの練習は1人では出来ませんので、チーム内の練習メニューでしっかり取り組んでください。その際しっかり仲間同士でコミュニケーションをとることも大切です。
2024.6月 追記
サッカー初心者にとって、ポジションニングについての理解が難しい問題もあると思います。
記事のなかでも紹介している、敵の陰にならないようにすることや、ボールホルダーが見えない位置に立たないなどの基本はもちろん、積極的に見える位置に自分から移動できるようにしていきましょう。
できるだけスペースを見つけて、フリーになる空間を作るようにしていきます。
攻撃する時はパスの選択肢を増やすことで、相手の攻撃ルートを減らすこともできます。
サッカーはチームスポーツであるということを忘れないようにしておきましょう。
自分では伝えているつもりになっていると、ボールが回ってこないままになってしまいます。
選手同士のコミュニケーションはもちろん、お互いに共通した意識を持つようにしていきましょう。
2024.8月 追記
ポジショニングのNG行為を、つい無意識のうちにやってしまう人も多いのではないでしょうか。ボールをもらうときに見えない位置に立たないようにして、横のポジションではなく斜め前を意識します。
インサイドパスが受けられる距離感や、パスを受けやすい体勢にするなど、初心者にこそ意識してほしいポイントはたくさんあります。
動画だけでは伝えきれない部分もあるからこそ、谷田部のサッカー家庭教師で実践をたくさん経験して欲しいと思います。
また、自分はもらえるポジションにいるつもりになってしまっている人も少なくありません。仲間に伝えようとしていますか?サッカーはグループのスポーツだからこそ、お互いにコミュニケーションをとることを心掛けるようにしましょう。
文中で紹介している、ポジショニングをよくする練習法についても積極的に練習に取り入れるようにしてみてください。